長岡市の北越メタルがオフィシャルスポンサーに  プロ参入へ向けて、なでしこリーグ7月18日開幕!

アルビレックス サッカー 2020/06/08
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text : inoue kazuo
井上 和男

アルビレックス新潟レディースの今季オフィシャルスポンサーとして『北越メタル株式会社(本社・長岡市)』が決定。6月5日、長岡市にて契約を締結した。クラブの選手らは胸面に同社のロゴが入ったトレーニングウエアを着用する。
 
 

記者会見に臨んだ、左から棚橋社長、北越メタルの女性社員2名、上尾野辺選手、北川選手、山本社長


 
 
 北越メタルは東京証券取引所第2部上場の会社で、建築・土木用鋼材や鉄鋼二次製品の製造および販売を行っている。契約締結後の記者会見で同社の棚橋章代表取締役社長は、支援理由を次のように語った。
 
 「当社のあるべき姿として示した‟Metal Vision 2030〈絆〉”。その姿を達成するために4つの絆が大切と宣言しているが、そのうちの1つに『地域との絆』がある。地域に貢献し、地域と共に成長していきたい、と掲げている。地域に根付くアルビレックス新潟レディースを応援することにより、地域貢献するとともに、クラブに協力してもらい、地域の方々とのイベントも開催していきたい。
 また、来年秋に女子プロリーグが開幕すると聞いているが、その参加条件として、女性活躍社会への貢献があり、私共の会社も全く同じで、女性の活躍に力を入れている」
 
 
 両者の出会いは昨年秋。今回の契約はなでしこリーグ開幕前であり通常の発表に見えるが、本来ならシーズンが始まっているはずのこの時期の契約は、異例とも思える。
 
 新型コロナウイルスの影響で、プロアマ問わずさまざまなスポーツクラブが運営に苦しんでいる。
 
 クラブの存続、地域住民への貢献…両社がタッグを組んだ意義は、こんな状況下だからこそより大きな価値を持つ。
 
 

なでしこリーグ公式球に両社長がサインして契約を締結した。

 
 
 「レディースの選手もそうですが、さまざまなスポーツ選手がストレスを抱えながら窮屈な状況を迎えている。私たちはようやく今週(6月2日)からトレーニングが再開し、なでしこリーグの開幕が7月18日と発表された。目標が見え、リスタートを切ることができた矢先にこのような明るい、ありがたい機会(契約)をいただけたことを大変光栄に感じる。本当にうれしい」(株式会社アルビレックス新潟レディースの山本英明代表取締役社長)
 
 
 「私たちが出会った時はこのようは状況になるとは当然思っていなかったが、結果的に、非常に暗いニューズがある中でこのような明るい話を、地元のクラブを支援できるようになれたことは、非常にうれしいことだと考えている」(棚橋社長)
 
 支援される側の山本社長は、
 「今なお大変な思いをされている方が多くいる。私共も(スポンサー契約を)自分の事としてだけ喜ぶのではなく、この大きなサポートを違う形でお返しできるような、そんな姿勢を示すことができたら、北越メタルさんのご支援もより良いものになるのではないかと思う」
 
 まだ具体的には決まっていないが、今後は北越メタルを冠した大会やイベントなどを開き、地域に笑顔を届けて貢献していきたいとも語った。
 
 
 前出のように、2020プレナスなでしこリーグ1部は7月18日(土)に開幕する。第2節までは無観客試合で、各節の開催日、対戦カード、試合会場などは今後発表される。
 
 「トレーニングウエアの胸にスポンサーが入るのは、レディースとして初めてのことだと思う。ピッチ上で感謝の気持ちを返したい」と、今季の抱負について述べたMF上尾野辺めぐみ。
 
 
 上位進出を狙うチームは、来季のプロ参入に向けても大事なシーズンになる。クラブはまだ参入を表明していないが、初年度からの参入を前提に調整を図っていることは確かだ。
 
 DF北川ひかるは「プロリーグは私の小さい頃からの夢。すごい楽しみだし、私たちができることはプレーで魅せること。今は一日一日を大事に練習して、良い成績が残せるようにしたい」と、意気込みを語った。
 
 
 
 その日本初の女子プロサッカーリーグだが、6月3日に公益財団法人 日本サッカー協会(JFA)より発表された概要は次の通り。
【名称】WEリーグ〔ウィーリーグ〕(Women Empowerment League)

【期間】2021年秋開幕(翌年5月頃終了)
【チーム数】6~10チーム※当面降格はなく、昇格のみ
 
 現状はなでしこリーグ(リーグ1部・2部、チャレンジリーグの計32クラブ)の多くや、他のチームもWEリーグへの参入を希望しているとされ、参入申請は7月末で締め切られる予定。

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