TOUGH FOOTBALLで古豪復活
再び栄光をつかむため、新たな指導体制の下で強度の高いトレーニングを積み、精力的に強豪校と試合を重ねている。
かつて選手権県大会、県総体を何度も制した東京学館新潟。2002年の全国総体出場(県総体優勝)を最後にしばらく低迷が続いていたが、小林健太朗監督が就任した一昨年、県総体でベスト8、選手権も10年ぶりに県ベスト8に入った。
昨年には、新潟明訓出身でノースアジア大学明桜(秋田)で指導していた櫻井祥広氏がコーチに就任。
新たな東京学館のサッカースタイルを掲げ、N2(新潟県リーグ2部)で戦うチームながら、今春は強豪のそろう新潟地区大会で日本文理を破って(0‒0、PK5‒4)準優勝し、県総体で再びベスト8をつかんだ。
定めたチームスローガンは復活を意味する『REVIVAL』。掲げるチームスタイルが『TOUGH FOOTBALL』。
「ハードワークを前提とした積極的なプレスで組織的にボールを奪取し、攻撃に転じること」(小林監督)。櫻井コーチ就任を機に言語化して、114人の部員が同じ方向を向いたことで成果が現れた。
チームスタイルを先頭に立って「体現している」(小林監督)選手が背番号10の主将、MF本田悠真(3年)。
幅広い守備で相手攻撃の芽を摘み、攻めに転じるとスペースを突いてかく乱する。ピッチを縦横無尽に動き回る、学館のダイナモだ。
「本田のような献身的な動きをする中で彼が生きる」と小林監督が語るもう1人のキーマンがFW長谷川龍神(2年)。
一瞬の動き出しでマーカーを振り切るスピードスターは、攻撃時のアクセントになる。また、国体の県選抜にも選ばれ、切り札としての期待をかけられている。
6月の県総体では準々決勝で開志国際に敗れた。「必要以上に緊張していた。普段からN1(新潟県リーグ1部)で戦っているチームとの差」(小林監督)。県外遠征の回数は増え、戦う相手も全国区のチームが多くなった。差は確実に縮まってきている。まずはベスト8の壁を越えることが、今年の目標になる。
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